II.フィンランド政府による新型コロナウイルス感染対策措置

2020/11/6
<1 入国規制>
 10月8日、フィンランド政府は10月12日以降の入国規制措置について発表しました。各種規制措置は状況に応じて変更される可能性がありますので、フィンランド政府のHP等で最新の情報をご確認ください。
 フィンランドへの入国は、原則、渡航者の国籍別ではなく、居住する国別で制限が異なるのでご注意ください。制限の基準は、各国の過去2週間で10万人当たりの新規感染者数25としており、基準以下の国からの入国は制限されず、入国後の自主検疫(14日間から10日間に変更)も求められません。
 10月26日現在、入国制限のない国は以下のとおりです。
 (1)EU・シェンゲン域内国等
  なし
  (注)シェンゲン域内国からの入国が認められるのは、フィンランド人等の帰国のほか、商用及び必要な理由がある場合に限られています(入国の際は自主検疫を勧告)。
 (2)シェンゲン域外国
  日本、ウルグアイ、オーストラリア、韓国、タイ、ニュージーランド、バチカン、ルワンダ
 (3)なお、シェンゲン域外国であるアイルランド、アンドラ、英国、キプロス、クロアチア、サンマリノ、ブルガリア、モナコ、ルーマニアからは商用及び必要な理由がある場合に限り入国を認め、入国後の自主検疫が勧告されます。

 
今回の規制変更に関わらず、スウェーデンとノルウェーとの陸路国境においては、国境周辺自治体間の往来は認められます。また、10月1日以降、フィンランドからスウェーデンまたはエストニアへ渡航して稼働することを認め、この場合、入国後の自主検疫及びPCR検査の勧告の対象となりません。
 
入国規制が解除された国が発給する旅券所持者は、当該国に居住するとみなされますが、入国審査において居住地確認の質問をされる場合があります。原則、本人の申告に基づき判断されますが、居住場所の証明として当該国で発給された身分証明書、運転免許証、滞在許可証、労働許可証、その他居住地を確認できる公文書などの提示が求められる場合があります。
 ※自主検疫について
  ヘルシンキ国際空港では、感染の疑いがあるなど、必要と認められる入国者に新型コロナウイルス感染検査を実施しています。入国後の自主検疫が勧告されている国からフィンランド到着後、同検査を受け、結果が陰性であった場合も、10日間の自主検疫をするよう求めています。
  なお、検疫は自主的に行ってもらうことになっていますが、感染の疑いがある入国者について、保健当局の医師が必要と認めた場合には、義務検疫を命ずることもあり得ますので、ご留意ください。
  また、検疫対象の方は、空港から自宅、宿泊先までの移動には公共交通機関を使わず、自家用車またはタクシーを利用するように求めており、検疫中は、極力、人との接触を避けるようにし、職場に出勤せず、医療機関へのアポイントメントなど必要な外出時にはマスクを着用するよう求めています。
 
 基準を超えている国からのフィンランド入国は、フィンランド人とその家族、フィンランド他一在許可を持つ外国人、その他必要な移動の目的のある方のみに認められ、入国後の自主検疫を求められるほか、入国時、任意での検査を受けるよう求められる可能性があります。
 
【参考】
 9月11日、フィンランド政府は、フィンランド入国予定者は、フィンランド到着前72時間以内に新型コロナウイルス感染の有無を確認する検査を受け、その結果陰性であった旨の証明を求める制度を導入すると発表しています。これはあくまで上記基準を超えた国から渡航する方を対象とする制度で、制度の本運用は、関係法律の改正などを経る必要があり、11月23日以降となっています。
 今後、本制度の詳細が明らかになるとみられますので、フィンランド政府のHP等で最新の情報をご確認ください。
 
<2 マスク着用の勧告>
マスクの着用について、フィンランド保健・福祉研究所(THL)は感染状況に応じた勧告を以下のとおり発表しています。フィンランド政府もTHLのマスク着用勧告を支持しています。
 (1)通常期
公共交通機関利用時に人との間に十分な距離を保つことが困難な場合。PCR検査場への往復時。感染リスクの高い国からフィンランドへ入国後、入国した海空港から自宅等の検疫場所へ移動する時、また、その後の自宅検疫中に緊急の用等で外出を要する場合。
 (2)拡大期
上記「通常期」の場合に加え、セカンダリー・スクール以上の高等教育施設。ショッピングモール等の公共の場やイベントで近接接触が避けられない場合。
 (3)通常期
公共交通機関利用時に常時。学校・教育機関(7歳以上)を含む全ての公共の場やイベントで常時。

なお、ヘルシンキ市及びヘルシンキ・ウーシマー病院地区(HUS)は、商店、ショッピングモールなどの商業施設や文化・スポーツ・イベントを開催する施設の管理者に対して施設の利用者等にマスクの着用を求める勧告をしています。
 
【参考】11月4日時点の各地域の感染状況(THL発表)
 ・拡大期地域:ウーシマー(ヘルシンキ等)、コウヴォラ、南西フィンランド、ピルカンマー、ヴァーサ、クオピオとシーリヤルヴィ、オウル、ロヴァニエミ、西ポフヤ、オーランド
 ・蔓延期地域:無し
 
※各地域の感染状況の最新情報はフィンランド政府やTHLの発表をご確認ください。また、各種規制は、感染状況により地域毎に異なる場合がありますので、最新情報をフィンランド政府、関係自治体等のHP等で確認するなどご留意願います。
 
<3 テレワークの勧告>
 10月23日、フィンランド政府は公営企業職員で業務上支障のない者はテレワークをするよう勧告を出しました。また、民間企業にもテレワークを広く実施するよう推奨されていますが、実施方法は職場の判断によります。オフィスに出勤する場合でも、職員間の近接接触を避けるなど、感染リスク低減の措置を執ることが求められています。
 
<4 集会・イベント制限>
 10月23日、フィンランド政府は各地域の感染状況に応じて集会・イベントの開催を制限するよう勧告を出しました。感染状況に応じた勧告内容は以下のとおりです。​
(1)通常期
50人超の公共イベントを開催する場合、保健・福祉研究所(THL)及び教育・文化省の衛生上のガイドラインを遵守すること。公共の場所を使用する場合、参加者等が相互に安全な距離を保つことができるよう配慮すること。
(2)拡大期
20人超の私的イベントの開催を控えること。公共のイベントの場合、衛生上のガイドラインを遵守すると共に、屋内着席の公共イベントは、最大収容人数の半分までに制限すること。成人グループによる屋内でのスポーツ等の活動は控えること(但し、子どもから大人まで参加するグループ活動は、参加者が相互に接触しないよう配慮できれば実施可能)。また、大学は、対面式教育が不可欠の場合を除き、遠隔での教育方法に変更すること。
(3)蔓延期
10人超の私的イベントの開催を控えること。公共のイベントは中止を検討すること。グループで行うスポーツ等の活動については中止すること(但し、児童、若年層のグループ活動については、細心の配慮をした上で実施することも可能)。また、高等学校、職業訓練学校も、対面式教育が不可欠の場合を除き、遠隔での教育方法に変更すること。
 
なお、ヘルシンキ・ウーシマー病院地区(HUS)は、ヘルシンキ首都圏が拡大期に入っているとし、10月9日に20人超の私的な集会・イベント(クリスマス・パーティー等も含まれる)の開催を控えることを勧告しています。
 
<5 飲食店営業規制>
10月29日、フィンランド政府は、感染の拡大期地域における飲食店の営業規制を2021年2月28日まで延長実施する旨発表しています。この措置の概要は以下のとおりです(10月28日現在)。
(1)営業時間制限:
(ア)飲食の提供:午後10時まで。
(イ)閉店時間:ポフヤンマーでは午後11時まで。その他4地域では、主にアルコールを提供する店舗は午後11時まで、その他の店舗は午後12時まで。
(ウ)なお、感染の拡大期地域以外においては、アルコールの提供は午後12時まで。閉店時間については、主にアルコールを提供する店舗は翌午前1時まで、その他の店舗は制限なし。
(2)客数制限:主にアルコールを提供する店舗においては、店内収容客数を許可上限の半数とする。その他の店舗については、店内収容客数を許可上限の4分の3。
 
なお、感染拡大防止措置として行われていた国内移動の制限、学校教育の制限、教育・文化・スポーツ施設等の閉鎖など順次、解除されていますが、一部地域では、学校、飲食店などで集団感染が確認されたとも報告されていますので、十分ご留意ください。
(参照:フィンランド政府サイトhttps://valtioneuvosto.fi/en/information-on-coronavirus/current-restrictions

【参考】これまでのフィンランド政府による感染対策措置の経緯