令和7年春の叙勲受章者について

令和7年4月29日
本日(4月29日)、日本政府は今年の春の叙勲受章者を発表しましたが、フィンランドからは、元フィンランド国立公文書館館長のユッシ・ヌオルテヴァ氏、詩人・翻訳家のカイ・ニエミネン氏への勲章の授与が決まりました。

ユッシ・ヌオルテヴァ 氏
元フィンランド国立公文書館館長
勲等:旭日中綬章

 元国立公文書館前館長のユッシ・ヌオルテヴァ氏は、日本とフィンランドの初期の交流(大黒屋光太夫とラクスマン)に関する資料の収集や講演に取り組まれました。さらにスカンジナビア・ニッポンササカワ財団のフィンランド支部長として、二国間の科学・教育・文化協力を推進くださいました。高円宮妃殿下が2023年にフィンランドを訪問された際には「高円宮妃殿下が御撮影になった鳥写真の展示会」の開催などを支援くださいました。このように、長年にわたり、日本とフィンランドの学術・文化交流を通じて両国の関係強化 に努めてくださったことが評価され、今般の叙勲となりました。
 ヌオルテヴァさん、この度は受章おめでとうございます!これからも日本とフィンランドの交流・協力の推進に力添えをお願いします。

カイ・ニエミネン 氏
詩人・翻訳家
勲等:旭日双光章

 ニエミネン氏は、大学時代に日本の禅哲学に触れたことをきっかけに、独学で日本語を学び、1970年代以降、「幻住庵記」、「徒然草」、「奥の細道」、「こころ」、「細雪」、「キッチン」等多数の日本文学作品をフィンランド語に翻訳し、広く日本文学を紹介してくださいました。1980年代にはヘルシンキ大学にて日本文学史の講義を引き受けられています。この度は、25年間取り組まれてきた「源氏物語」の全訳を完成され、出版に至りました。
 ニエミネンさん、日本の文学・文化をフィンランドの人々に紹介し、日本とフィンランドの距離を縮めてくださり有難うございます。この度は受章おめでとうございます!次の翻訳作品を皆が楽しみにしています。