山中伸弥教授 による講演

令和7年9月11日

 9月5日、京都大学iPS細胞研究所名誉所長の山中伸弥教授がヘルシンキ大学で公開講演を行いました。山中教授は「Science and marathon. It is not a sprint.」の演題で、父親の病気により医学と研究を志し、科学は病気を克服できるという信念のもと、数々の研究生活の困難を克服したエピソードを紹介しました。山中教授は2006年に体細胞から人工多能性幹細胞(iPSC)を作製し、2012年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。教授は、この功績はチームワークの成果であること、研究にはマラソンのように忍耐と長期的な努力が必要であること、VW(vision, work hard)のモットーの重要性を語りました。 

 講演には350名の聴衆が参加し、質疑応答では熱心な質問が寄せられました。多くの方々に刺激と将来の指針を与えてくださった山中教授に深く感謝申し上げます。講演を聞いて下さった若い研究者、学生の皆さんの中から、人類の課題解決に資する研究成果を生む科学者が将来誕生することに期待したいと思います。